学部・附属学校共同研究紀要 Issue 37
published_at 2009-03-31

これからの教育実習 : 国語科における教育実習指導の研究(4) : 「授業力獲得モデル(一般・単元別)の策定(II)」

Notes of the Teaching practice on the Japanese language education (4) : For the time to come
Nobuki Shin-ichi
Murayama Taro
Takemori Koji
fulltext
2.08 MB
AnnEducRes_37_37.pdf
Abstract
本研究は, より優れた中等教育授業者を育成する国語科教育実習のあり方を求めて, 実習現場で生起している出来事の記述, 分析, 考察を行い, それを通じて, ①中等国語科教員養成プログラム(学部教育+附属実習)の教育内容の体系化, ②中等国語科教育実習指導体制の確立, にかかわる提言を試みることを目的としている

2008年度は, 単元及び教材と授業の具体に即した記述, 分析を積み重ねてより実践的なモデルを構築していく研究の2年次として, 「小説」単元の実習授業を取り上げた。分析・考察の第1は, 「小説単元における授業力獲得のための課題と指導のポイント」として, ①「主題把握」から「問題領域の焦点化」への転換, ②「登場人物の心情把握と共感」から「問題を引き受ける読み」への転換, ③作品と学習者の接点, ④ワークシート作業の陥穽, ⑤読みの交流の成否。分析・考察の第2は, 授業力向上における「経験の転換・飛躍ポイント」として, ①授業経験の上に指導教員の授業を観察する, ②授業者自身のことばを具体的に考察する, ③学習者を受け止め学習者に働きかける意識。また, 「『単元別 授業力獲得モデル(II)-小説』-授業力獲得のための指導ポイント-」を提案。