学部・附属学校共同研究紀要 37 号
2009-03-31 発行

幼児の身体活動と生活リズムに関する実証的研究

Practical studies on the relationship between physical activity and life rhythm of young children.
財満 由美子
林 よし恵
上松 由美子
菅田 直江
正田 るり子
落合 さゆり
田中 沙織
佐藤 智恵
全文
1.63 MB
AnnEducRes_37_157.pdf
Abstract
本研究は, 広島大学附属幼稚園に在籍する幼児の身体活動と生活リズムの関連性を明らかにすることを目的とする。特に日内の身体活動量から幼児の生活リズム・体温変動における身体活動に関する視座を得ることを本研究の目的とする。

方法として, 幼稚園に在籍する5歳児34名の保護者に対し16項目の質問紙調査を行った。質問紙調査にて生活リズム評価の該当数を求め, 5項目以上該当する幼児を生活リズム未確立群, 0から2項目該当する幼児を生活リズム確立群とした。また, 対象児として抽出した24名の幼児の腰に2軸加速度計を装着し身体活動を測定した。加えて同対象者に耳式体温計を用い体温測定を行った。

結果から, 生活リズムが未確立である幼児は総じて身体活動を行う機会が少なく, 特に幼稚園降園後の遊びの様子として, 身体を動かして活発に遊ぶよりも静かに遊ぶ傾向が示された。生活リズムの違いによる体温の比較では, 生活リズムが確立されていない幼児は体温の上昇が遅い時刻に移行することが明らかとなった。このことから, 幼稚園の在園時間における運動遊びが, 一日を通して「動かせない身体」を持つ幼児の健康や身体発達に有効に働くことが示唆された。