本研究は, 「数学への関心・意欲・態度」を数量化して評価する手法を提案し, その有効性と教育活動における効果的な位置づけを明らかにすることを目的としている。本年度は, これまでに提案してきた「4指標評価法」による評価を中学校1年生を対象として実施し, 「4指標評価法」開発以前の方法での評価結果との関係性について調査を行った。その結果, これら2つの結果の間には有意な相関があるとはいえなかった。このことは, 4指標評価法が, これまでの評価方法では測定されていなかった側面を評価している可能性を示しており, 学習者の「数学への関心・意欲・態度」を多様な側面から評価するために, この新しい評価手法が重要な役割を果たし得ることが明らかとなった。