学部・附属学校共同研究紀要 Issue 38
published_at 2010-03-31

「特色ある教育実習プログラム」の実施に関する研究(III) : 「教育実習指導A」及び「教育実習指導B」の効果に関する調査研究

An Enforcement of 'Distinct Teaching Practice' at Hiroshima University (III)
Yamaguchi Takeshi
Kanamaru Jyunji
Tokinaga Masunori
Jinno Masaki
Omatsu Yasuhiro
Kono Yoshifumi
Harada Ryozou
Shimamoto Yasushi
Kimoto Kazushige
Takemori Koji
Kono Susumu
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1.25 MB
AnnEducRes_38_19.pdf
Abstract
本稿の目的は, 一昨年度より本格的に実施された「特色ある教育実習プログラム」の実施に関して, 「教育実習指導A」及び「教育実習指導B」の効果に焦点化して報告することである。検討の結果以下の点が明らかとなった。①「教育実習指導A」は「小学校教育実習Ⅰ」に向け, 実習に対する意欲の喚起, さらに課題意識の明確化に有効であったといえる。しかし, 授業観察の観点, 時間割作成等に関する改善点・要望の記述が多くみられた。今後はこれらに対する支援の充実が課題である。②「教育実習指導B」は, 「教育実習の理解度」「教育実習に参加した印象」「本実習までの課題」に関して概ね目的の達成が見られたといえる。課題としては, やはり3日間という短期間であるためか, 教科指導の観察が中心となり, 学級経営などの理解が十分でないことを挙げることができる。③「特色ある教育実習プログラム」全体の中での「教育実習指導A」及び「教育実習指導B」の目的の明確化と, 1年次生から3年次生まで配置されている各種教育実習との整合性が課題として指摘された。広島大学教育学部・各附属学校で育成すべき教師像を明確化し, 再度教育実習システム全体を再構築することが必要とされた。