環境学習の重要性が高まる中, 教科書の内容だけではない, 体験的な理解を促すことが求められている。しかしながら特に気象分野の学習については, 実験や観察を授業時間に行う事が困難であり, 生徒の理解を促す上での障害が多数存在している。これらは, 教科書の内容だけではなく, 体験的な理解が困難である事を昨年度示した。今年度は, デジタルカメラによって生徒が撮影した雲の画像と, インターネット上で収集した環境データを紙に印刷し, 生と自らが照らし合わせる教育をおこなった。その結果, 生徒自らが体験した直近の環境データを教材として用いる事で, 気象学習を軸とした環境教育への理解を得ることができた。
環境センサーデータを用いた授業実践は, 理科や科学に対する興味を深めさせるとともに, 天気や気象についての関心を高め, 自ら考えたり観測することを導くものであることがわかった。