学部・附属学校共同研究紀要 39 号
2011-03-24 発行

仲間とかかわり合いながら, 運動が「わかる」「できる」, 学びを「いかす」授業の創造(2) : ゲーム・ボール運動「ゴール型」・球技「ゴール型」の授業づくりを通して

To create lessons of learning advantage for the children to be able to understand and do excercise by involving friends.
佐伯 育伸
藤原 由弥
小早川 善伸
全文
1.12 MB
AnnEducRes_39_243.pdf
Abstract
本研究は, 子どもたちが運動の仕方が「わかる」こと, 運動技能をのばし「できる」ようになること, さらに, 学習したことを「いかす」ことで学びを広げ, 運動に親しむと共に, その楽しさを味わうことができるようにするため, ボール運動における「ゴール型ゲーム」に着目し, 授業研究を行ったものである。特に, ゴール型ゲームに必要な能力を空間認知力(ゲーム場面において自分がおかれている状況を的確に分析して把握し, 適切な動きかを瞬時に決定する能力)と設定した。子どもたちはパスを回して相手コートにボールを運んだり, ノーマークでシュートをしたりできる有効な空間に気づいたりして, それを生かした作戦や動き方について考え, 理解することができるようになった。また, 「できる」についてもボール操作技能の向上を伴うことによって, 有効な空間を生かした運動を楽しむ児童・生徒が育ってきた。この事によって空間認知力の育成という視点で授業を展開していくことが, ゴール型の学習において, 重要であることがわかった。