学部・附属学校共同研究紀要 Issue 40
published_at 2012-03-26

教育実習の在り方について : 理科における教育実習改善に関する基礎的研究(II)

Improvement of the teaching practice for science teachers (II)
Kashihara Rinzo
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Abstract
この研究は,広島大学附属福山中・高等学校での,理科における教育実習の改善を目的として行う研究の2年次である。昨年度に引き続き,教育実習生を対象にした質問紙調査をもとに,教育実習生の状況把握をおこない,教育実習の改善のための視点を明らかにした。教育実習の改善の方向として,実習校からの情報発信については,2012年度の教育実習で公開できるように内容の準備を進めている。また,教育実習での目標の明確化に関しては,今年度一部改善の試行を実施し一定の成果が得られたが,さらに改善と試行を進める予定である。今年度の新たな知見としては,教育実習Iと教育実習IIの実習生の意識等に差があることが明らかになった。これを踏まえた指導についても,2012年度に向けて検討し,3年次の研究でその内容を記述していきたい。本稿で示した7項目の目標(規準)は,授業観察の観点としても有効であり,観察者が記入する評価シートの作成も予定している。これらをもとに,教育実習実施校にとっても,教育実習生にとっても実り多い実習となることを目指して,実践並びに研究を継続していきたい。