学部・附属学校共同研究紀要 Issue 40
published_at 2012-03-26

新学習指導要領の下での授業実践1 : 「想像力」を育てる漢詩・漢文の学習

Classes based on the new course of study 1 : Learning of Hanshi and Hanwen to develop students' imagination.
Okamoto Keiko
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AnnEducRes_40_153.pdf
Abstract
中学校国語の「思考力や想像力を養い」と同じく高等学校の新学習指導要領でも,目標に「思考力や想像力を伸ばし」と「想像力」が加わった。一方,小・中学校「国語」並びにこのたび必履修科目となった「国語総合」においても古典重視の姿勢が明らかになった。この両者は必ずしも直接結びつくものではない。しかし,従来訓詁注釈にとらわれがちに見えた漢詩・漢文こそ,実は「想像力」を伸ばすにふさわしい教材なのである。「想像力を伸ばす」とは「実際には見たり体験したりしていない事柄などを頭の中に思い描く段階から更に進んで,様々な資料を基に,これから起こるであろうことやどのように行動すればよいのかということを思い描くなど,将来の状況やあるべき姿を予測したり,見通しをもって行動したりすることの能力までも身に付けることである」という。歴史を越えて読み継がれてきた普遍的内容を持ち,心情的側面と論理的側面を併せ持つ漢詩・漢文は,一字一字に意味と働きを持つ漢字の特性をふまえたとき,近現代の日本文学にも日本の古典文学にも無い独自の教材的価値を持つのである。このたびはそれを明らかにし,来年度以降の方向性を模索した。