近年,大規模な自然災害や子どもが被害者となる事件や事故,災害が多発している。学校教育や地域の教育の中で安全・防災教育の重要性がとりあげられているが,具体的なカリキュラムや指導内容等の資料や実践は乏しく,各機関に任されているのが現状である。
そこで本研究では,子ども自身の地震災害に対する意識を把握し,分析結果とその後の実践を示すことにした。その結果,地震災害に対しては,約半数の子どもしか危機感を持っておらず,実際に物資や心の「備え」についての準備は20%以下の結果であった。子ども達は自分の身の回りは大丈夫であろうと過信している。学校で学習したことを実際の生活に活かしていくことができるように,幼少期から防災教育を継続して行うことが子ども達の行動変容を促すことに繋がると考えられる。今後は,子どもたちが主体的に身の回りの危険や状況を判断し,行動できるように発達段階に即した幼小中一貫の防災教育モデルプランを開発する。