2008年に公示された中学校学習指導要領には,持続可能な社会の構築のための観点が盛り込まれた。また,東日本大震災以来,持続可能な社会を実現するために,限りある資源やエネルギーの利用についてひとりひとりが考えていかなければならない状況となった。このような状況の中,将来を担う子どもたちには,生活や社会の中で利用されている技術を適切に評価し活用しようとする能力や態度が求められる。しかし,新学習指導要領から必修となった「プログラムによる計測・制御」に関する教材は,ライントレースや障害物を回避するためのロボットが多く,生活や社会との結びつきを意識したものは少ない。そこで,本研究では,「自動ドア」をモデルとした教材を開発し,計測・制御に関する技術の在り方や活用の仕方などに対して,客観的に判断・評価し,主体的に活用できる生徒の育成を目指した授業計画を作成し,実践と考察を行った。