学部・附属学校共同研究紀要 41 号
2013-03-22 発行

教育実習指導の効果に関する研究(Ⅲ) : 附属東雲小学校および同東雲中学校における実習生の意識変容に基づく検討

A study on the effect of teachers'guidance for student teachers at Shinonome Elementaly & Jr.High school, based on statistical analysis of pre-&post-questionnaires (Ⅲ).
神原 一之
秋山 哲
全文
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AnnEducRes_41_69.pdf
Abstract
本研究では,一貫して実習を通した実習生の意識変容に焦点を当て,変容の実態を明らかにすると同時に変容に関わる実習指導の効果を見いだすことを目的とする。実習生を対象にしたアンケート調査の結果,「授業する内容そのものへの理解」,「授業評価(良かった点,改善すべき点などへの助言)」,「子ども理解・把握(子どもの考え方,学習状況など)」および「子どもへの接し方,コミュニケーション」の4項目が意識変容に寄与した指導であることが見いだされた。筆者らは従来までの報告で授業づくりと子ども(生徒)理解に関する指導・アドバイスが実習指導の基軸であることを示唆してきたが,本研究でその点を明確にすることができたと考える。また,実習によって高められる実践的資質・能力およびそれらに寄与する実習指導の内容が小,中で共通であったことから,これらは校種を問わず最も本質的かつ重要な実践的資質・能力およびその指導と言えることが明らかとなった。