学習支援を実践するための学生の力量形成と地域の小学生に対する学習支援サービスの提供に取り組んでいる広島大学大学院教育学研究科附属教育実践総合センターでは,算数の学習支援を中心とした学習支援プログラムを平成20年度から実施している。本研究では,平成23年度後期の学習支援プログラムに参加した大学生を対象に,学習支援プログラムが大学生の力量形成に及ぼす効果について検討した。小島他(2010)に倣い,学習支援プログラムの事前と事後に調査を実施し,力量そのものの評価を試みた。担当群においても,観察群においても,「指導技術」に関する力量が形成されていることが示唆された。また,「保護者との関係」「教育への態度」に関しては,子どもに学習支援を行うことで,保護者との良好な関係を築き,自身の教師としての責任や使命感を強めることが示唆された。