広島大学心理学研究 11 号
2012-03-31 発行

きょうだい児におけるストレス反応とソーシャルサポートおよびセルフエスティームの関連 <論文>

Stress reaction, social support and self-esteem of siblings of children with a chronic illness
瀬戸上 美咲
近藤 綾
全文
1.25 MB
HPR_11_201.pdf
Abstract
本研究では,病気のきょうだい(病弱児)をもつ子ども(きょうだい児)32名を対象に,ソーシャルサポートとセルフエスティームが,ストレス反応に及ぼす影響を検討した。きょうだい児は一般的な同世代の子どもに比べて,ややセルフエスティームが低く,親からのソーシャルサポートの知覚も低かった。また,セルフエスティームの高いきょうだい児は,セルフエスティームが低いきょうだい児に比べて,ストレス反応が低かった。さらに,セルフエスティームが低い場合は,親からのソーシャルサポートがストレス反応の低減に影響していた。ソーシャルサポートとセルフエスティームがストレス反応に及ぼす影響過程についてパス解析を行ったところ,ソーシャルサポートは,セルフエスティームを介して間接的にきょうだい児のストレス反応を低減させていることがわかった。また,きょうだい児が病弱児よりも年下である場合,病弱児が入院中である場合,きょうだい児が病弱児の病名を知らない場合は,心理的問題を抱えやすいことが示された。
著者キーワード
きょうだい児
ストレス反応
ソーシャルサポート
セルフエスティーム