広島大学心理学研究 11 号
2012-03-31 発行

自然体験活動が不登校経験者の発達に及ぼす影響と意味づけ <論文>

The influence and meaningfulness of nature activities on development of the youth with experience of school refusal
小嶋 由香
馴田 佳央
全文
1.43 MB
HPR_11_189.pdf
Abstract
本研究は,不登校児童・生徒を対象とした宿泊をともなう自然体験活動が不登校生の発達に及ぼす影響とその意味づけを,不登校生自身の回想的語りの分析によって検討した。かつて不登校を経験し,現在は高校・大学へ通学している青年男女6名に半構造化面接を実施した。不登校生は自然体験活動を,対人関係の広がり,他者への信頼,活力源,癒し・安心,日常の支え等として意味づけていることが示され,自然体験活動は,不登校後半期において,外界とつながる体験や適度な高さのハードルとして有効であることが示唆された。
著者キーワード
不登校
自然体験活動
意味づけ
回想的語り