広島大学大学院教育学研究科附属教育実践総合センターでは, 平成19年度より現代GP「子どもの心と学び支援プログラムの展開」の一環として, 学習支援を実践するための学生の力量形成と, 地域の小学生に対する学習支援サービスの提供に取り組んでいる。本研究では, 平成21年度前期の学習支援プログラムに参加した, 実際に学習支援を行った大学生15名, 学習支援を受けた小学生15名とその保護者15名を対象に, 学習支援プログラムの効果について検討した。質問紙調査を行い, 大学生と小学生, 大学生と保護者, 小学生と保護者, 大学生と小学生と保護者の, 学習支援プログラムの効果に関する認知を比較した結果, 多くの項目において差がみられた。いずれも, 大学生より, 小学生と保護者のほうが学習支援プログラムの効果を高く認知していた。小学生は自身の算数の理解度を, 保護者は遊びの時間を, より高く評価していた。また, 全対象者の得点は高く, 平成20年度の学習支援プログラムと同様に, 大学生も, 小学生も, 保護者も, 学習支援プログラムの効果を認知していたことが窺えた。