広島大学心理学研究 9 号
2010-03-31 発行

環境配慮行動の継続と中断の規定因 <論文>

Determinants of continuing and discontinuing environment-conscious behaviors
濱田 良祐
樋口 匡貴
塚脇 涼太
蔵永 瞳
全文
9.2 MB
HPR_9_115.pdf
Abstract
本研究の目的は, 環境配慮行動の継続と中断の規定因を推定することであった。298名の大学生に対する調査データに関して2要因分散分析を行った。行動状態(未実行群, 中断群, 継続群)と調査対象者の性(男性, 女性)を独立変数扱いとし, 集合的防護動機モデルが環境配慮行動の規定因として仮定する8つの認知変数に利得性認知と利便性認知を加えた10変数を従属変数扱いとした。分析結果から, 10種類の認知は, 環境配慮行動の実行継続と関係していることが判明した。また, 環境配慮行動の継続を妨げ, 中断させることに関わる最も重要な認知は, 実効能力認知と実行者割合認知の減少であり, 次に, コスト認知の増加と利得性認知の減少であることが示唆された。
著者キーワード
環境配慮行動
行動の継続
行動の中断
認知変数
対象者の性