広島大学心理学研究 Issue 9
published_at 2010-03-31

恥喚起アピールの説得効果 <論文>

Persuasive effects of an embarrassment-arousing appeal
Tsukawaki Ryota
Taniguchi Tatsuo
Higuchi Masataka
fulltext
4.25 MB
HPR_9_135.pdf
Abstract
本研究の目的は, 説得メッセージの受け手に対して恥を喚起させることの説得効果を検討することであった。大学生60名に対してシナリオ法による質問紙実験を行った。シナリオは, ゼミの教授が実験参加者に対してパソコンセミナーに行くよう勧めるものであった。実験計画は, 恥喚起メッセージ(有り, 無し)を独立変数とする1要因実験参加者間計画であり, 両条件で基本説得メッセージを提示した。説得効果の測度には, パソコンセミナーへの関心度と行動意思という2つの変数を用いた。分析の結果, 恥の喚起はパソコンセミナーへの行動意思を高めることが判明した。また, パソコンセミナーへの関心度を高める傾向があることが示された。
Keywords
説得
恥喚起アピール
社会的影響力
シナリオ法