広島大学心理学研究 9 号
2010-03-31 発行

通知文書による虚偽説得に及ぼす事前警告の効果 <論文>

Effects of forewarnings on deceptive persuasion using by letters
樋口 匡貴
深田 成子
全文
3.92 MB
HPR_9_71.pdf
Abstract
手紙を用いた架空請求詐欺(虚偽説得)に及ぼす事前警告の効果を実験的に検討することを目的とした。実験参加者は212名の男女大学生であり、独立変数は4水準の事前警告要因(説得メッセージの話題と立場: TP、説得者の説得意図: PI、説得者の虚偽意図: DI、無事前警告: NFW)と2水準の参加者の性要因(男性、女性)であった。参加者は、事前警告の操作を受けた後、虚偽説得メッセージを提示され、続いて質問紙に回答した。従属変数に対する事前警告要因の効果はみられなかった。事前警告条件別に、認知反応、感情反応、参加者の性を説明変数(6種類)とし、関心度と3種類の行動意思を目的変数とする重回帰分析を行った。その結果、振込行動意思が説得効果の指標として最も適切であること、TP条件では否定的思考の増加が振込行動意思を抑制し、PI条件では送り手評価の低下が振込行動意思を抑制し、DI条件とNFW条件では肯定的思考の減少が振込行動意思を抑制することが判明した。
著者キーワード
虚偽説得
事前警告
架空請求詐欺
行動意思