広島大学大学院教育学研究科附属教育実践総合センターでは, 現代GP「子どもの心と学び支援プログラムの展開」の一環として, 大学で開設する教育相談室「にこにこルーム」での学習支援活動を通して, 学習支援を実践するための大学生の力量育成と, 地域の小学生に対する学習支援の提供を行っている。本研究では, この学習支援による小学生への効果を検討した。2008年5月~7月に, にこにこルームで行われた学習支援プログラムに参加した地域の小学生15名とその保護者15名を対象に質問紙調査を実施した。ただし, 小学生には事前調査(5月)と事後調査(7月)を行い, 保護者には7月に事後調査のみを行った。小学生の事前・事後調査の結果を分析したところ, 学習支援を受けたことで, 小学生の算数に関する自己効力感が向上していたことが確認された。また, 小学生の事後調査の結果および保護者の調査結果より, 学習支援を受けたことに小学生自身も保護者も満足していたことと, 小学生本人も保護者も学習支援を受けて効果があったと認知していたことが窺えた。