広島大学心理学研究 8 号
2009-03-31 発行

小学校におけるキャリア教育の実践 : 平成16年度, 17年度, 18年度キャリア教育を推進するための指導者の養成を目的とした研修の資料の分析 <資料>

Activities of career guidance in primary schools : An analysis of reports collected at the career guidance seminars in 2004, 2005, and 2006
全文
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HPR_8_209.pdf
Abstract
本研究の目的は, 平成16年度から平成18年度にかけて広島大学において開催された, キャリア教育を推進するための指導者の養成を目的とした研修の資料(小, 中, 高等学校の教諭などが作成したもの)から, 小学校のキャリア教育活動の傾向を明らかにし, 児童の職業的(進路)発達にかかわる諸能力を促進するための効果的な活動を見いだすことであった。まず小学校におけるキャリア教育の全体的な傾向を明らかにするために, 各学校で取り組まれている活動内容を洗い出した。その結果, 職業人から話を聞く機会の提供が最も多く行われており, 次いで職場体験(農業体験を含む), 職業等に関する調査が多かった。また, キャリア教育による効果についての報告や今後の課題についてまとめた結果, 小学校でのキャリア教育による効果はまだ十分でないことが示唆された。次に, 特徴的で効果的だと思われる活動事例について報告した。これらの活動事例を参考にすることで, 小学校でのより効果的なキャリア教育の実現が期待される。
著者キーワード
キャリア教育
小学校
職業的(進路)発達にかかわる諸能力