保育における省察の構造を明らかにするために,省察の3層モデルに基づき質問項目を作成し,保育者118名に実施した。因子分析の結果,自分自身に関する省察と他者をとおした省察は1因子構造,子どもに関する省察は2因子構造が妥当であると考えられた。因子分析の結果に基づいて作成された保育者の省察に関する4つの下位尺度と,自己意識・自己内省尺度や保育者の日常に関する項目との相関は低かった。しかし,各質問項目の平均値は,3つの層によって異なる傾向があり,今後,2因子や3因子構造を再検討する必要があると考えられた。