大学生(N103)の時間管理能力を,提出期限の約3ケ月前に提示されたレポート課題に対する意識と行動の自己評価ならびに教官のレポート評価を分析することによって調べた.その結果次のようなことが明らかになった.教官のレポート評価に影響する時間管理能力とは,「(a)『時間が十分とれないのではないか』と最初から思うことのないような予定をたて,(b)早くからレポートにとりかかり,(C)レポート課題を提示された時点で予定した時間をできるだけ下まわらないように時間をかけてレポートを作成する」というものであった.このような時間管理能力は,自己効力感やメタ認知能力と深く関わっていたが,時間不安とは関係なかった.