中学生の積極的な聴き方スキルと学校適応との関係について検討した.相関分析の結果,積極的な聴き方スキルを身に付けている生徒ほど,学校生括において周囲から認められているという承認感が高いとともに,悪ふざけや無視など周囲から侵害されているという披侵害感が低く,学校適応感が高いことが示された.また,中学生を学校生活満足群(承認高・被侵害低),非承認群(承認低・被侵害低),侵害行為認知群(承認高・被侵害高),学校生括不満足群(承認低・被侵害高)の4群に分類し,積極的な聴き方スキルを比較したところ,学校生活不満足群は他の3群に比べて積極的な聴き方スキルが不足していることがわかった.