学部・附属学校共同研究紀要 45 号
2017-03-31 発行

附属学校における現職教員研修会の在り方に関する研究Ⅳ : 中学校数学教師の実践力向上の要因について

Study of teacher off-the-job-training at an attached junior high school: the development of mathematics teachers
森脇 政泰
全文
1.81 MB
AnnEducRes_45_169.pdf
Abstract
広島県内の中学校数学教師の実践力向上を目指し,授業を中心に据えた現職教員研修システムの構築を目的として,広島県中学校数学教育実践研修会を開催している。今年度は,6月と12月に実施した実践研修会に向け, チーム会を6回実施した。本研究では, 中学校数学教師が実践力を向上させていく場面を特定するために,実践研修会やチーム会のエピソード分析を行った。その結果,「珍しい公開授業は参会者に刺激を与えられること」,「公開授業で参会者は授業者の“術”も見ていること」,「良い教材について議論する協議会は有益であること」の3点を明らかにすることができた。このような若手教員の実践力向上を目指した研修会はあまり行われておらず,貴重である。今後は,さらに効果的な研修システムを創造し,実現することにより本会の内容を充実させ, 広島県の学校教育に還元していきたい。
Abstract
The focus of this study was on the development of mathematics teachers via teacher off-the-job-training at an attached junior high school. In this paper, we analyzed the comments of mathematics teachers participating in teacher off-the-job-training.The followings outcomes were identified:
a) Demonstration classes were conducted in a unique way, where participants observed two classes in which the the same unit was taught but in different ways. This was beneficial to participants.
b) Participants in the demonstration class were able to carefully observe the behavior of the instructor.
c) This method enabled participants to fully discuss the strengths of the teaching materials.
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