日本人大学生の間でスマートフォンの所有率が高まり広く普及している現状は,時間や場所を選ばずポッドキャストにアクセスし,そのコンテンツを利用することのできる学習者が増えていることを意味する。しかしながら,ポッドキャストを利用した授業実践では,扱うコンテンツやその取り組み方について,制限された用いられ方をすることが多く,英語教育での活用法について様々な可能性が十分に検討され実践されているとは言えない。このような状況を踏まえて,本稿では,携帯端末によるポッドキャストを利用した語学学習の可能性を考察しその概観について述べる。また,広島大学で実践されている学生による英語のポッドキャストの作成を取り入れた授業実践について紹介するとともに,履修した61名の学部生を対象に行った調査結果についても分析し考察する。