広島大学で学ぶ学生224人を対象に,英語学習ポッドキャストの活用実態に関しての調査を行った。調査に参加した学生のほとんどが一年生であり,男女の比率はほぼ半分ずつで,専攻は多岐にわたる。
調査結果によると,わずか21%(48人)しか英語学習ポッドキャストを聴いたことがないことが分かった。さらに,これらのポッドキャスト活用経験者の内,22人の学生がより詳細な情報提供をアンケートで回答した。残念ながら,彼らのほとんどがあまり積極的な活用態度を持っておらず,一週間で平均30分程度しか英語学習ポッドキャストを聴いていない。
しかしながら,これらの活用経験者のほとんどが英語学習ポッドキャスト(番組)に対して良い印象を有していることも分かった。例えば,多くの学生が時事問題を扱ったポッドキャスト番組が好きであり,ゆっくりとした発話スピードがあると学習に役に立つと回答した。また,多くの学生がポッドキャストを聴く時,ノートテーキングやシャドーイングなどのような,主体的なリスニング練習を行っているようだ。さらに,80%の活用経験者はポッドキャストのおかげで,英語能力がある程度で上達したと報告している。
このような調査結果を踏まえると,英語教師,とりわけ高校教師は,生徒に英語学習ポッドキャストの効用利益についてもっときちんと教えるべきだと言える。さらに,ポッドキャスト作成者は学生のニーズと好みに一致しているポッドキャスト番組を作るべきだと考える。