本稿では,特別支援教育実践センターが行っている教育相談の一環として,2011年5月より開始した発達障害幼児・児童の学習活動グループ(通称:土曜クラブ)の実践の一部を紹介した。それらは,教育相談員として活動に参加している元教員と,学生の指導のどこが異なるのかについて,指導者の言葉かけの観点から比較を行った結果の報告,土曜クラブで計画を立て,実際に外出する経験を通じて社会性を身につけようとする実践,土曜クラブと家庭での学習を併用した事例,教育相談員が学生と一緒に担当している事例の4つである。活動に参加している学生へのアンケート結果からは,本活動が学生にとって有意義なものであることが示唆された。活動スペース,集団活動の設定,組織力の維持など,検討すべき運営上の課題もあるが,子どもや保護者が楽しみに通ってきてくれることなどを励みに,今後も活動を継続・発展させていきたい。