学部・附属学校共同研究紀要 39 号
2011-03-24 発行

国際教育の在り方について : 初等理数科教育での国際貢献について探る

Consideration of International Education : Seeking for possibitlies of primary mathematics and science education in the context of international contribution
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Abstract
本研究は, 附属小学校の算数部・理科部としてアフリカからの長期研修生へどのような授業を提案して行けば良いかを探ることを目的とした。長期研修生とのディスカッションにおいて, 長期研修生は, 児童中心教育(child-centered education), 児童中心アプローチ(child-centered approach)に関心があり, その実際についての授業実践に強い興味をもっていることが明らかとなった。そこで, 意欲的に学習する姿を提案するための教師の役割として, リヴォイシング(Revoicing)とリフレクティブ・トス(reflective toss)という方法を取り入れた実践を提案することにした。授業提案は, 算数科は6年生, 理科は3年生で行った。それぞれの授業ともに, 長期研修生は興味を示した。今回の研究から, 授業前における協議での授業の基盤となる考え方の説明, 授業観察, そして授業後の協議における討論というサイクルの重要性が改めて確認された。また, 方法論的なことだけでなく子どもたちに形成させる概念を明らかにした授業を明確に示すことが重要であることが確認された。