学部・附属学校共同研究紀要 39 号
2011-03-24 発行

教育実習の在り方について : 理科における教育実習改善に関する基礎的研究

Improvement of the teaching practice for science teachers
柏原 林造
全文
1.51 MB
AnnEducRes_39_57.pdf
Abstract
高等学校の理科が科目を選択して実施されるようになって久しいが, 大学人試で選択した科目以外は, 理科の科目でも苦手意識を持つ学生が多いように感じる。例えば, 理学部で自分の専攻する科目ではない科目を, 実習科目として選ぶ学生も見受けられる。実習生の現状を把握し, また現在の実習生が教育実習でどのような内容に困難さを感じるか明らかにすることから, 教育実習指導の改善の視点を探り, 附属学校における指導の在り方や指導の改善につなげる研究を行いたいと考えた。

研究初年度となる本研究では, 実習生を対象にこれまでに受けてきた授業での実験・観察の体験などについて, 実習前と実習後にアンケート調査を実施し, その回答内容の比較から実習生の理科教育の履歴や状況を明らかにした。また, 実習中にどのような内容に困難さを感じたかを明らかにすることができた。その上でこれらの結果をもとに, 当校における理科の教育実習指導の改善の視点を示すことができた。