学部・附属学校共同研究紀要 39 号
2011-03-24 発行

教育実習の改善に向けて : 英語科実習生の授業意識に関する一考察(1)

For the improvement of English teacher training : A study on student teachers' beliefs about learning and teaching English (I)
伊賀 泰恵
笹原 豊造
壇 泉
原田 良三
林 史
全文
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AnnEducRes_39_63.pdf
Abstract
本研究は, 英語科教育実習生が持つ英語学習・英語教育に対するbeliefs(信条・信念)を明らかにし, 指導教員のbeliefsや, 実際の授業運営行動との比較等を通してその問題点を分析し, 今後の英語科教育実習生指導の改善・充実に向けての示唆を得ることを目的として行った。

3年計画の初年度の今年は, まず教育実習生と指導教員の間のbeliefsの差, 言語学習・言語教育のbeliefsに関して行われた先行研究を概観した。教育実践活動や教育実習そのものに対する意識において, 教育実習生と指導教員の間にはいくつかの差異があることがわかった。一方, 教育実習生の英語学習・英語教育に関するbeliefsや, 指導教員との差を検討した研究はまだ行われておらず, 本研究の今後の教育実習指導における必要性も確認された。その後, 先行研究で用いられた質問紙をもとに, 本研究の質問紙で用いる52の項目を作成し, 5件法(1: まったくそう思わない, 2: あまりそう思わない, 3: どちらともいえない, 4: ややそう思う, 5: 非常にそう思う)で回答する質問紙を作成して, 来年度以降の研究につなげることとした。