広島大学心理学研究 5 号
2006-03-30 発行

幼児の自由な集団編成に及ぼす人気度と社会的行動特徴の影響

Effects of popularity and characteristics of social behavior on free forming groups in young children
越中 康治
江村 理奈
目久田 純一
全文
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Abstract
本研究では,幼児の自由な集団編成に及ぼす仲間からの人気度と社会的行動特徴の影響を検討するために,保育園における整列場面(幼児が自由に2人組あるいは3人組を編成する場面)の観察と,人気度及び社会的行動特徴の測定を行った。結果として,男児では,集団編成に人気度の影響は認められず,攻撃性の高い者ほど3人組で中央の位置を占めていることが示された。女児では,2入組を編成する際には,仲間から人気がある者及び社会的コンビタンスが高いとされる者ほど容易に集団編成を行うことが示された。また,3人組を編成する際には,攻撃性の高い者ほど容易に集団編成を行うこと,引っ込み思案で非攻撃的な者ほど3人組で中央の位置を占めていることが示された。幼児の自由な集団編成に及ぼす仲間からの人気度と社会的行動特徴の影響は,性別や編成する集団の人数によって異なることが示された。
著者キーワード
集団編成
仲間関係
人気度
社会的行動特徴
幼児
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