広島大学大学院教育学研究科附属特別支援教育実践センター研究紀要 7 号
2009-03 発行

全国特別支援学校(盲学校)における歩行指導に関する実態調査報告 <資料>

A Survey on the Orientation and Mobility in School for the Blind <Brief Note>
首藤 祥智雄
全文
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CSNERP_7_49.pdf
Abstract
従来、盲学校では、専門性を有した教員が歩行指導に取り組んできたが、近年この専門性のある教員が不足し、児童生徒が十分な指導を受けられていないといわれている。さらに、歩行指導を取り巻く現状を全国的にまとめたものは少なく、現状の把握が困難であった。そこで今回、どのような教員が歩行指導に携わっているのかなど、歩行指導の現状と課題に関する全国調査を実施した。その結果9割を超える回答が集まり、歩行指導に携わる教員がどのような課題を抱えているのか、またどのような現状で児童生徒が歩行指導を受けているのかが明らかとなった。本調査から、専門的に歩行指導を行なっている教員以外に担任や寄宿舎指導員がその役割を大きく担っていること、さらに、学校内での組織的な指導態勢が不十分であることもわかった。今後は、学校内、学校間での組織的態勢作りを進め、その中で、担任や寄宿舎指導員がいかに専門性を身に付けていくかが重要であると考える。
著者キーワード
特別支援学校(盲学校)
視覚障害
歩行指導