広島大学大学院教育学研究科附属特別支援教育実践センター研究紀要 Issue 10
published_at 2012-03

特別支援学校(聴覚障害)小学部における外国語活動の実施にむけた動向 : 担当教員に対する質問紙調査をとおして <原著>

A Questionnaire Survey on Foreign Language Activities at Deaf Schools <Original Articles>
Ishida Kumi
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Abstract
外国語活動の全面実施に先立ち,教員の意識や想定されている活動内容などについて情報を得ることを目的として,特別支援学校(聴覚障害)小学部の教員に対して質問紙調査を行った。調査実施時点で,すでに7割以上の特別支援学校(聴覚障害)が外国語を取り扱った活動を実施しており,外国語に対する意識の高さがうかがえた。また多くの学校が,全面実施にむけた指導体制や具体的活動内容,コミュニケーション環境の整備,教材・教具,教科・領域との関連性について,検討を進めていた。全面実施にむけて,9割近くの学校が不安や課題を感じており,今後は各学校での取り組みや成果および課題を蓄積・共有しながら,聴覚障害児に対する有意義かつ効果的な外国語活動の進め方について,長期的に検討していく必要性が示された。さらに,本調査のなかで「教員の英語力不足」を懸念する指摘もなされており,担当教員にむけて効果的に研修を実施するための方策についても,検討の必要性が考えられた。
Keywords
聴覚障害
特別支援学校小学部
外国語活動