学部・附属学校共同研究紀要 38 号
2010-03-31 発行

キーコンピテンシーを中心に据えた習得から探求への学習マネージメントの研究開発

Development of music Learning to Develop Student's Ability to Express Themselves (5) : Study to Improve Cooperative Creation in the MusicnDepartment.
大橋 美代子
濵本 恵康
全文
1.54 MB
AnnEducRes_38_229.pdf
Abstract
現行の学習指導要領の中で, 「確かな学力」の育成ということが掲げられているが, 実社会・実生活に「生きる力としての確かな学力の育成」にまで到達していないことが課題としてあげられている。つまり, 各教科における基礎・基本を習得させるとともに, それらを知識・技能として活用できるレベルにまで底上げするともに, 子どもたちの個性や思いを尊重した探求活動にまで発展させていく力の育成が必要とされるであろう。

そこで, 音楽科では現行のカリキュラムの中で課題とされる「創作」の領域に重点をあて, 活用能力(キーコンピテンシー)を育成することで, 習得から探求までの学習マネージメントサイクルの開発を試みた。そのために, 本学園で培っている国際的コミュニケーション能力を活かして, PCを活用した「和声を含む音と音とのかかわり方」を習得させ, 活用・探求させるための研究を図った。そうすることで, 知覚から感受へと発展させ, 「創作」に焦点をあてた探求型学習マネージメントサイクルの確立を目指したものである。本学園ならではの, 小中合同授業の中で, 子どもたちの力が発揮出るように仕組んでいったのも特徴のひとつである。