学部・附属学校共同研究紀要 38 号
2010-03-31 発行

英語科における教育実習の到達目標の設定(III)

Developing attainment targets in teaching practice for English teachers (III)
大野 誠
全文
3.28 MB
AnnEducRes_38_69.pdf
Abstract
本研究は, 学部レベルで英語教員を養成する際に, 教育実習における到達目標を具体的に設定することを目的としたものである。研究の最終年度に当たる今年度は, 教育実習生の授業を設定した到達目標の規準に従って評価するための評価シートの作成と, その実効性の検証を行った。実効性とは, 記入がし易く, 評価の信頼性が高く, また, 教育実習生の指導にも活用できることである。評価シートの様式は, 指導教員が教育実習生の授業を観察しながら記入できるものであること, 改訂に当たっては評価の信頼性の高いものになることに留意した。さらに, 教育実習生が理解しやすいものになることにも留意した。

教育実習期間中に評価シートでの評価を試行したが, 指導への活用に関しては, 授業直後の短い時間でも簡潔でわかりやすい指導が行えた。評価の信頼性に関しては, 初段階の評価シートでは評価者(指導教員)間で評価のばらつきが顕著であった。改訂を重ねることでそのばらつきは改善され, 評価の信頼性を高めることができた。