学部・附属学校共同研究紀要 38 号
2010-03-31 発行

教育実習の評価のあり方の改善について(3) : 数学科における到達目標を明確にした評価の改善

A study on teacher training for mathematics education (3) : Improving a teaching assessment through setting clear attainment targets in mathamatics
井上 芳文
岡留 優介
河野 芳文
森脇 政泰
全文
1.27 MB
AnnEducRes_38_55.pdf
Abstract
本研究は中学校, 高等学校数学科における教育実習の評価, とりわけ授業実践に関する観点別評価を充実させ, 評価のあり方を改善し, 教育実習を充実させることを目的に取り組んできた。本稿はその第3年次報告である。

今年度は, 数学科の教育実習の評価として, 評価項目がわかりやすくなるように数を絞って6項目4段階の評価基準を作成し, 授業評価に用いた。指導教員は教育実習生の各回における授業評価の様子を授業評価一覧表に記入し, 指導に用いた。あらかじめ教育実習生に6項目4段階の評価基準を提示し, 授業観察の後に相互評価させた。その結果, 授業実践において教育実習生が陥りやすいポイントが明らかとなり, 6項目4段階の評価基準が教育実習生にとって自己評価, 他者評価, 授業評価をするのに役に立つことが示された。