本論文では, 日本の大学の初級ドイツ語授業でインターネットをいかにドイツ文化学習に活用するかを議論し, 授業経験を報告する。まず, カリキュラム削減などのドイツ語教育の危機的現状を概観し, 次に外国語学習の動機づけにおける文化事情の重要性を論じる。第3に, インターネットが文化学習のための創造的ツールであることを示し, 最後に, ヴァーチャル・ドイツ旅行やドイツのクリスマス文化学習などの授業報告を行う。学生が理解に困難をきたす場合に教師の積極的コントロールも必要であること(学習者中心授業とのバランス)を結論する。