本稿は,日本の大学生にとってのM-Learning の将来的な役割について,その長所と短所について分析するものである。世界でも携帯端末の所持率が最も高い日本は,携帯電話を利用したM-Learningを活用できる最適の教育環境であると言える。本稿は,M-Learningに関して先行研究で指摘されてきた有効性と制限について分析を行い,スマートフォンのような新しい携帯端末の急速な普及によって従来の携帯電話では困難であった学習が可能になるという点について考察した。広島大学の学生を対象に実施した調査の分析に基づき,日本の大学生は,所有条件などの環境が整えば,英語学習にスマートフォンを取り入れることに肯定的であることが分かった。