「個別の指導計画」や「個別の教育支援計画」は,学校における日常の学習指導に活かされることによりその本来の意味を持つ。それに向けた種々の取り組みが各学校や地域でなされている中,伊丹市立伊丹特別支援学校では,WHOのICFの観点や国連「障害者の権利条約」に示された内容を加味しながら,工夫した計画作成の研究を進めている。主な工夫点としては,①初期段階等における細かな見直しと柔軟なカリキュラムの見直し,②具体的な記載と評価基準の設定,③ケース会議の「個別の教育支援計画」への反映④教科・領域別指導計画およびその評価などが考えられる。まだまだ試行段階でありプロトタイプの提示に過ぎないが,より工夫された「個別の指導計画」や「個別の教育支援計画」の策定・作成の標準化に向け一石を投じるものである。