国際社会において,金融機関の倒産は多大な問題であり,証券化市場においても避けられないものとなってきた。証券化技術は,オフバランス資金調達手段またはリスク管理技法として活用されており,米k所区を中心に世界中に広まりつつある。しかし,1999年から2001年の間に,証券化から生じる残余持分が原因となり,米国では3行の小規模金融機関が倒産に至った。本稿では,証券化および残余持分を説明した上,その会計処理が金融機関の倒産にどのような影響を及ぼしたかを検討する。また,嘘の心理学を用いて父倒産に伴う粉飾や詐欺に関する理解を深め,ディスクロージャーを求めることで,残余持分の会計処理を改善できることを論じる。