グローバリゼイション,自由で広範な資本移動,技術革新等を背景にして企業情報の利用者ニーズは従来の財務会計による報告ではカバーしきれない範囲にまで拡大した。この状況下,企業と市場の意思疎通を効果的にするための次世代ディスクロージャーのあり方を考察する。管理会計情報を外部と接続可能な状態にし,当該企業に関する情報を多面的に収集・分析できる体制を備えることが,市場原理に即した成長を志向する企業にとって大きなアドバンテージになるとの認識を確立し,管理会計情報開示の実践が環境適応的な企業にとって事実上の標準となるように,管理会計システム,技術的基盤,法制度等のインフラ整備を進めることで潜在的経営参画者たるステークホルダーとの意思疎通を円滑にするべきである。