広島大学マネジメント研究 5 号
2005-03-19 発行

食品の安全確保のための原価計算システム(SCF) <論説>

Costing System for Safety of Foods
佐々木 彰
全文
1.45 MB
KJ00004290876.pdf
Abstract
消費者の食品安全ニーズに応えるために,経営者は戦略的に対応しなければならない。具体的に,食品製造業者が食品の安全を確保するためには,安全品質を保証するためのシステムと消費者の安心と信頼を確保するシステムを導入して実施することが求められる。これらのシステムに関するコストは,経営に甚大な影響を及ぼすことが予想される。しかし,現在のところ,伝統的な原価計算はもちろんのこと,戦略的コストマネジメントのツールである品質コストにおいても食品の安全確保のためのコスト(SCF)を可視化することはできない。本稿は,SCFの可視化を第一の目的として,さらに戦略的コストマネジメントのツールと成りうる原価計算システムの基本なデザインを描くことを目的とする。
著者キーワード
食品の安全確保
HACCP
トレーサビリティ
品質コスト
PAF
ABC