中等教育研究紀要 69 号
2023-03-31 発行

英語科若手教員のための「スターターハンドブック」の提案 : 働き始めの『どうしたらいいだろう』に寄り添うために「英語コミュニケーションⅠ」編

Proposal for a “Starter Handbook” for New English Teachers
黒木 陽介
景山 雄斗
全文
2.63 MB
BullTheoryPracticeSecEdu_69_71.pdf
Abstract
筆者ら(黒木・景山)は,本年度が教職1 年目となる新任教員である。4 月当初,若手教員ならではの教科指導に対する先行きの見えない不安を抱えていた。この不安は,働き始めの若手教員ならば誰しもが抱く普遍的なものであると考えられる。本稿では,若手英語科教員が抱く不安を軽減する一助として,英語コミュニケーションⅠ科目における「英語科若手教員スターターハンドブック」を作成し提言する。まず,学習指導要領の目標に示されている表現を技能面に着目して細分化し,目標を最終的な生徒の姿で具体的に表現した。次に,そこに至るまでの指導内容をCan-Do リストの形で整理した。言語活動に用いる表現材料や指導支援の内容も具体的に整理した。視覚的に見やすく手に取りやすいように,バックワードデザインに準拠した形で作成した。
Abstract
Most new teachers face intense anxiety over their teaching.To ease their anxiety,this paper proposes “a starter handbook for new English teachers.” Our research group has subdivided the goals of the Course of Study to ensure that every teacher,regardless of their career,can easily imagine achieving concrete goals through their teaching.This handbook adopts a Can-Do format,which indicates what teachers should teach and how they can accomplish step-by-step teaching.