液状食品に関する各種装置の設計ならびに操作に関する研究を行なっていくたあには,液状食品の密度,粘度などの物性値を温度,濃度などの条件関係式として表わしておくことが必要である。本研究では,砂糖,食塩,脱脂粉乳およびこれらの混合水溶液についての密度,粘度の測定値を例として,関係式の設定について検討した。
密度関係式は,条係範囲が広い場合には,温度,濃度についてそれぞれ2~3次多項式として表わす必要があるが,条件範囲が狭い場合には,次式を近似式として利用できる結果が得られた。
ρ=aT+bS+c
ここで,ρ(g/cm3):密度,T(°K):温度,S(wt%):濃度である。混合水溶液に対しては,重量混合率を用いた加成性が得られる結果となった。
粘度関係式は,次式を近似式として利用できる結果が得られた。
μ=a exp(b/T^n)
ここで,μ(g/cm3・sec):粘度である。水に近いもので,条件範囲が広いものでは,n=3として表わす必要があるが,条件範囲が広くない場合には,n=1としたAndradeの式が利用できる結果が得られた。aとbは,濃度範囲が広くない範囲で,次式が適用できる結果になった。
a=10^αsn+β
b=α'S^m+β'