中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 45 巻
2005-03-22 発行

高校生の小説の受けとめ方は変わったか : 夏目漱石「こころ」の授業から <第2部 教科研究>

金本 宣保
全文
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Fukuyama-ChutoKyoiku-KenkyuKiyo_45_185.pdf
Abstract
「高校生の小説の読み方は変わったか。」という問があり、「そう変わっていないのではないか。」という思いもあり、確かめたいという課題意識があった。2004年度高等学校2年生で、夏目漱石「こころ」を教材とした授業をし、作文「『こころ』について」を書かせた。1986年度の高等学校2年の「こころ」の授業の記録の作文と比べたが、大筋は変わっていない。2001年度の当校の江口修司教官の高等学校2年生での「こころ」を教材とした授業をしたときの学習者の作文と比べてみても、変わっていないものがある。「こころ」の授業では、かってと今との作品の受けとめ方はそう違っていないことを、学習者の作文によって確認した。