瀬戸内海におけるウマヅラハギの成長を明らかにするために,瀬戸内海の中部,西部および豊後水道で1964,'65年と'72-'76年の7年間に採集された24標本,雌雄それぞれ2,353尾を測定して雌雄別に各標本の体長組成を求め,次の結果を得た。
1) 雌雄共に発生後4箇月を経た発生年の10月には体長は13cmに,そして5箇月を経た11月には15cmに達し,発生年内における成長はそれ以降に比較して速い。
2) 雌の体長は平均して満1年で18cmに,満2年で22cmに,そして満3年では25cmに達する。
3) 雄の体長は平均して満1年で18cmに,満2年で22cmに,そして満3年では26cmに達する。
4) 体長(SL)と全長(TL)との関係は次式で表わされる。
雌; TL=1.16SL+0.94
雄; TL=1.13SL+1.35