前報1)において,食品の各種処理における簡単な経験的速度式の設定について研究した。
dx/dθ=kn,α (1-x)^n(x+α)
ここで,x(-),θ(min)は,それぞれ処理率,処理時間,また,kn,α, nおよびαは,実験データから得られる速度パラメータである。
本報では,この簡単な経験的速度式を用いて,擬似処理機構を推察する研究を行なった。速度パラメータα対nの関係を利用して,各種食品のクッキングの擬似機構の推察を試みた。本研究で推察して得られる擬似処理機構は,真の機構を見出していくのに役立つものと考えられる。