生徒へ日常生活に運動やスポーツを取り入れる力を育むことを目的とし,中学校「体育理論」領域における「運動やスポーツの意義や効果と学び方や安全な行い方」の教材開発及び授業実践を行った。先行研究より,①運動生理学を参考に理論学習を展開すること②理論と実践の往還を図ること③生徒自身が自己に適した運動プログラムを作成及び実施することを教材開発の視点とした。授業実践の結果,理論学習で学んだ知識と実際に自分の身体を介して気づいたことを関連付けたことで,学習の理解が深まった。加えて,運動による体の変化を知ることにより,これまでよりも入念に準備運動を行うことや日常生活で運動プログラムを行う生徒が増加した等といった生徒の行動に変容が見られた。本研究により,受講前よりも日常生活に運動やスポーツを取り入れることに繋がった。