高等学校生物は,2012年度から新課程が導入されている。そのため,様々な影響が学校に現れてきている。特に,新課程が導入されたことにより,生徒らに強い影響がある単元とその内容がどのように変容しているかを新編生物基礎と生物基礎の2種の教科書を比較することによって分析し,その分析内容をもって生徒に資するべく授業の方向性を探った。その結果,両教科書には細胞分野,免疫分野に発展的内容の重複があり,一方の教科書のみに記載されていることが多い用語は生態分野が多いことが分かった。また,用語や表現が変更されており,旧課程での指導法では,齟齬がでる恐れがある。当面は様子を見るため複数の教科書を比較しつつ,授業を進めていかなければならない。