問題解決学習を教科の内容として学習させる意義は, 集団レベルでの思考と問題解決能力の向上にあると考える。問題解決学習は, 教科「情報」のひとつの到達点のみならず, その手法は総合的な学習や普通教科をも含めて, 新教育課程の重要な要素と考えられる。問題解決には, 問題を「見つける」, 「調べる」, 「解決法を考える」, 「実践する」, といういくつかの段階がある。このうち, 問題解決のための意思決定をいかに行うかという意思決定法の対象になるのは問題を「みつける」から「解決法を考える」までが該当する。このうち, 「問題を調べる」過程, とりわけ問題の構造を明確にしていく内的な作業は, 意思決定を行う上で大変重要な過程である。このことに留意しながら, 普通教科「情報」の授業における問題解決学習の方法を具体例から考える。